イギリス生活 ロンドン 2件の家に住む

イギリス不動産
こんにちは、にゃんこ夫婦です。ロンドンの住み始めて29年目、人生の半分をロンドンで暮らして来ました。はじめに住んでいたのは、ロンドン北西部にあるゴールダス・グリーンという街で、ヨーロッパで一番大きなユダヤ人コミュニティがあるので有名な場所です。

一軒目の家

オーソドックスと呼ばれる正統派のユダヤ教の人達が多く住み、生活している地域です。食料品店も、オーソドックス達が食べている「コーシャ」のお店が表通りにズラリと並んでいて、シャバットというユダヤ教の休息日である土曜日の午前中に通りを歩くと、シナゴクでの礼拝に向かうオーソドックスの家族達が歩道いっぱいに歩いていて、まるでイスラエルの街に来たような気持ちになります。

私達はその通りを一本入った一軒家で、暮らしていました。築後100年ぐらいのセミデタッチハウスと言われる真ん中の壁を隔てて左右に同じ形の家が建てられている一軒家です。元の持ち主だったのは、ドイツ生まれのユダヤ人のおばあさんで、第2時世界大戦の時にナチスの手から逃れてベルリンから移住して来た人でした。

家は2階に寝室が4部屋とバスルーム(バスタブとシャワー、トイレ、洗面器が1つの部屋にある物)があり、1階は玄関ホール、リビングルーム、ダイニングルーム、キッチンと簡単な食事の出来るブレックファーストルーム、トイレという間取りでした。特に玄関のドアを入った所にある玄関ホールは、この建物が建てられた時から付いているオークのパネルが壁に一面に貼ってあり、2階のホールまで続いていました。

もちろん小さな家ですが、まるでマナーハウスや教会のような雰囲気です。英語では、このような家を”キャラクターを持った家”と表現して敬い、このオリジナルの雰囲気をとどめることに気を使います。うちに入って来た方はみんなさん「凄い玄関ですね」「わぁ、昔祖父母が住んでいた家の玄関にそっくり」「教会の中みたい」などと言いながらビックリする人が多かったです。ひと昔前までは、こういうウッドパネルが貼ってある家は珍しくなかったのですが、最近は白くペンキで塗られた壁の方が部屋が広く見える、と言ってみんなパネルを剥がしてしまっているのでオリジナルのパネルが残っているのは珍しいようでした。

私達が家主になってから、裏庭に建て増しをして、庭に面して新しいキッチンを作り、古いキッチンだった所はユーティリティルーム(洗濯機が置いてあって、アイロンなどもかけられる部屋)になりました。建て増しの部分の天井は天窓が設けられてとても明るく、気分の良いキッチンになりました。

裏庭も大きく、家が建っている面積とほぼ同じくらいの広さで、庭の1番奥にはこの近所では1番背の高いポプラの木があっていつも風が吹くとサラサラと良い音がしました。

この家で長女は日本から来た6歳から、息子はここで生まれて成長しました。一時期下宿人さんもいたので、1番多い時は7人ぐらいの人が生活していました。古い家は天井も高く、1つ1つの部屋も 庭も大きめです。その為に、凄くスペースがあって広々しているのが良い所でした。反対に大変な所は、常にどこか故障が出ることです。大雨が降るとポタポタ水漏れ、突然ボイラーが止まってお湯が出なくなるなど、常に色んな専門家の来てもらって見てもらい、見積もりをとって、修理を頼む。冬は、いくら温めても天井が高い為に足元が寒いので、いつも暖かい靴下と部屋着は必需品でした。

二件目の家は新築のフラット

そんな感じで、ゴールダスグリーンの家には子供達が大きくなるまで20年以上生活していましたが、娘が独立し、カレッジに通う息子と3人家族になったのを機に家を売却し、もう少し環境の良いさらに北の街に建った3寝室の新築フラット(日本でいうとマンションかな?集合住宅の事です。)に移りました。

そこは、地下鉄の駅も真ん前で、周りは公園に囲まれていて、同じフラットに住んでいる人達もいい人達ばかりだし、セキュリティーもしっかりしていて、とても良い気分で生活出来ました。前に住んでいた古い一軒家に比べると、修理は必要ないし、部屋が全て床暖房なので暖かく冬でもソックスがいらないぐらいでした。敷地内に入ってうちの玄関のドアを開けるまでに3箇所の鍵を開けないと部屋に入れないようになっていたので、泥棒や不審者の心配がなく、いつも安全な気持ちで暮らせて凄く快適でした。

そこに住んでいる間に、息子も大学進学の為に家を出てしまったので、また2人の生活に。その頃からそろそろロンドンから出て、英国内の違う地域で住んでみてはどうかなと、考えるようになりました。取り敢えずフラットを売りに出し、そんなに急いで売る必要もなかったので、条件の合う、相性の良い相手に会えるまでゆっくり売れば良いかな?という気持ちでした。その為、売却を任せる不動産屋さんも良心的なサービスをしている所に頼み、結局2年ぐらいかかって売却できました。購入者は、近くに住む1人暮らしの初老のレディーで、今住んでいる古い家をデベロッパーが買い取ったので(その後、フラットを建築する予定だそうです)、次に住む所を近所で探していた人に決まりました。

子供達が居なくなって学校の事がなくなったので、せっかく英国に住んでいるのにロンドンしか知らないのは勿体ないし、ここでもう一回挑戦して、全く新しい場所で生活をしてみようと思い、ロンドンの外の別の郊外の街に移る事にしたのでした。しかし直ぐに次の家を見つけることが出来ないので、取り敢えず北ロンドンの賃貸のフラットに移り、仕事の合間に家探しをする事にしたのでした。

英国人の人達と話をしていると、よく聞くのが「ロンドンは英国ではなくて、ロンドンという特別地域なのだ。」という事です。とにかく世界中の人が移住して来て暮らしているのがロンドンという街です。自国から逃げて来た難民も多くいます。例えば、息子の行っていた小学校は本当に普通の地元校でしたが、25人いるクラスの子供たちの親は全員違う国から来ている、という感じでした。あんまり全員人種が違うので人種差別もありません、というか出来ないのです。アメリカに住んでいた人に聞きましたが、ロンドンはアメリカより人種差別が無くて暮らしやすいと言っていました。ロンドンに住んでいる人達が、家の中で使っている言語は100以上、各国の方言も入れるとその3-4倍の数になるそうです。従って、生粋の英国人から言わせると、「ロンドンはロンドン」イングランドにあるけど、英国とは言えない場所なのです。

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